資生堂は抗がん剤治療の副作用に悩む人を対象に無料のメークアドバイスを始める。まず10月から首都圏の57の医療機関に専門スタッフを派遣。治療の影響でくすんだ肌の化粧の仕方や、薄くなった眉やまつ毛の描き方などを、医療機関の関係者の立ち会いのもとで教える。

　派遣先は厚生労働省が指定する都道府県や地域のがん診療連携拠点病院。美容サービス施設の資生堂ライフクオリティービューティーセンターで人材を育成し、対応できる人材が増えれば首都圏以外にも広げる。

　同社はがん治療中に化粧が及ぼす心理的効果を医療機関と共同で研究してきた。乳がん患者らが美容ケアを続けることでうつを抑えたり、治療意欲が高まったりするなどの改善があったという。

資生堂、がん患者向けに化粧アドバイス　副作用の悩み軽減

　同センターはあざや白斑など肌の悩みに対する化粧法や美容法を研究している。